「関東地方は梅雨入りしたようです」とニュースでやっていたのに、、、晴れてるけど??
そして「梅雨明け宣言」があったと思ったら雨ざーざー???
いったい「梅雨入り梅雨明け宣言」の決め方ってどうなっているのでしょうか?
また、なんで梅雨入り宣言したの晴れたり、梅雨明けしたはずが雨が降ったりしてしまうのでしょうか?
今回は、梅雨明け梅雨入りの定義や、梅雨の時期の天気予報が外れやすい理由をお届けします。
梅雨入り梅雨明け宣言とは?
梅雨入りや梅雨明けは気象庁が判断をしていますが、実は現在では「宣言」とは言いません。
梅雨入り梅雨明けの判断は非常に難しく、外れてクレームが殺到したため、2年間ほど「梅雨入り梅雨明け宣言」をしていなかった年がありました。
しかし、やはり気象庁に発表してほしいという要望が多かったため、現在では「梅雨入りしたとみられます」「梅雨明けしたとみられます」という、かなり曖昧な表現で発表されています。
さらに、夏が終わって9月になってから「やっぱりあの時が梅雨明けだった」などと訂正を行い「梅雨入り梅雨明けの確定値」が決定されます。
では、「梅雨入りしたとみられます」とは何を基準に発表されているのでしょうか?
梅雨入り梅雨明けの定義方法
梅雨入り梅雨明けの基準の定義方法はなんなのでしょうか?
毛少庁のオジサンの第六感でしょうか?
いやいや、明確ではないとはいえ、ある程度の決め方はあります。
「梅雨入り」の定義方法
暫定的な決め方ですが、以下のような定義があると言われています。
・晴天が2日以上続いた後、
・梅雨前線の影響で、前日と本日が雨で、
・さらにその後1週間の天気予報が5日以上雨または曇り。
このようなの天気図がみられた場合「梅雨入りしたと見られます」の発表がされます。
「梅雨前線の影響で」というのが重要で、ただの雨では梅雨とは言いません。
また「梅雨」とは季節を表す言葉ですので、梅雨入りの時期もだいたい決まっています。沖縄は4月下旬~5月中旬、関東地方や近畿地方は5月下旬~6月中旬、東北地方が6月初旬~下旬くらいです。
東京でGWに雨が続いているから「梅雨入り」にしよう、なんてことは今のところありません。
(まあ、今後の異常気象であり得なくはないですが)
「梅雨明け」の定義方法
梅雨明けの定義方法もあくまで暫定的ですが、以下のような方法があります。
・雨が2日以上続いていた後、
・梅雨前線が北上して、前日と本日が晴れで、
・さらに週間天気予報で5日以上が晴れ(または一部曇り)。
このような天気図が「梅雨明けしたと見られる」の基準になっています。
「梅雨明け」は沖縄では6月中旬~7月上旬、関東地方や近畿地方は7月中旬~8月初め、東北地方で7月中旬~8月上旬くらいに発表されるのが一般的です。
ただ、梅雨明けの判断は、「梅雨の晴れ間」があったりして紛らわしいため、梅雨入りよりさらに難易度が増しています。
梅雨の晴れ間かな?明けたかな?などと迷っている間に、天気予報が外れて雨が降ったりして、気付いたら「梅雨明け」を発表せずに秋になっていた、という年も実際にあります。
天下の気象庁にも関わらず、なぜそんなに曖昧になってしまうのか?判断が難しい理由があるのでしょうか?
梅雨入り梅雨明けの決め方が難しい理由
梅雨で雨を降らしているのは、梅雨前線の影響です。
梅雨前線とは、北から来る「オホーツク海気団」と、南から来る「小笠原気団」という二つの湿った高気圧がぶつかり合っているラインのことです。
通常の雨雲は1000㎞範囲くらいの大きさが一般的ですが、梅雨で雨を降らす梅雨前線は100㎞ほどの幅しかありません。
梅雨前線の南北の幅が細いため、どこに梅雨前線がかかるかの判断が、気象庁のスーパーコンピューターを使っても困難です。
また、二つの高気圧が押し合っているため、力関係によって梅雨前線は北上したり南下したりして、さらに予測を難解にしています。
さらに、高気圧の影響で梅雨前線の両側は晴れています。
梅雨前線がちょっとブレると雨の予報が晴れになったり、晴れのはずが雨になったりしてしまいます。そのため、天気予報が非常に難しいです。
「梅雨入り」や「梅雨明け」を決定するのが難しい理由も、梅雨の時期の週間天気予報が「曇り・信頼度C」がやたら多いのも、梅雨前線が細くてブレブレなのが原因なのです。
まとめ
とはいえ、梅雨前線の両側が晴れているため、梅雨の時期は意外と晴れ間もあったりします。実は秋の9月10月のほうが梅雨の時期の平均1.3倍の雨量があり、雨の日も多いです。
梅雨は変わりやすい天気ですので、天気予報で雨と言っていても晴れるかもしれませんし、晴れと言っていても雨になるかもしれません。
ジメジメしていて引きこもりがちな季節ですが、晴れ間を見つけたら身軽に外出してみるとよいかもしれませんね。