1日の睡眠時間が4時間以内でも平気な「ショートスリーパー」。
前回と前々回は、生まれつきのショートスリーパーA氏と、仕事の関係でショートスリーパーになったB氏へのインタビューをご紹介させていただきました。
今回の記事では、インタビューをまとめてショートスリーパーになるための方法とコツをお届けします!
ショートスリーパーになりたい!短時間睡眠者の特徴とは?
日本人の平均睡眠時間は7時間40分ほど、世界の平均睡眠時間は8時間20分ほどです。それに対してショートスリーパーとは、睡眠時間は6時間未満の人達のことを言います。
・ショートスリーパー(短眠者):6時間未満(5~8%)
・バリュアブルスリーパー(平均):6~9時間(80~90%)
・ロングスリーパー(長眠者):9時間以上(3~9%)
ショートスリーパーに共通するのは、単に寝不足の人や睡眠障害で眠れない人とは違い、短時間睡眠でも、昼間に眠気や集中力の低下がないというのが特徴です
ショートスリーパーの有名人や実践者の特徴
実在する(した)ショートスリーパーの有名人や著名人の一部をご紹介します。
・エジソン:4時間
・ナポレオン:3時間
・ビル・ゲイツ:3時間
・みのもんた:3時間
・明石家さんま:3時間
・鳥居みゆき:2時間半
・上戸彩:2時間
・レオナルド・ダ・ビンチ:90分(15分×6回の多相性睡眠)
・ピカ子:90分
・武井壮:45分(世界最短?)
一般的に言われている短眠者たちの特徴は、活動的で積極的。確かにみなさん、精力的な人生を送っているように見えます。
当サイトでインタビューした短時間睡眠実践者のA氏(映画業界)やB氏(画家)も、非常にパワフルでポジティブに充実した毎日を楽しんでいました。
ショートスリーパーの絶対的な条件
睡眠時間が短くても、一般人よりも元気で活動的なショートスリーパーたち。
そんなショートスリーパーになるための、絶対的な必要条件は以下の2点になります。
特徴1:起きている時間に眠気や集中力の低下がない
特徴2:短時間睡眠でも疲労回復が十分されている
当然のようですが、起きている時間に睡魔に襲われないための「眠気解消法」と、短時間でも疲れがとれる「時短睡眠法」がマスターできれば、必然的にショートスリーパーになれるということです。
それでは、ショートスリーパーになるための「眠気解消法」と「時短睡眠法」をマスターする方法をご説明します。
ショートスリーパーになるコツ!昼間の眠気を解消するには?
ショートスリーパーの人たちは、3~4時間以下の睡眠でも、なぜ眠くならないのでしょうか?
その謎は、彼らのパワフルな日常と、ポジティブな性格に、隠されていました。
人間の3大ホルモンと不眠効果
ショートスリーパーには、次々に目的を達成し、夢や欲求を叶え、新しい発見をすることを、日常的に楽しんでいる人が多いです。
実は、その欲求や目的を達成して楽しくなっている時、体内では「ドーパミン」というホルモンが分泌されています。
【ドーパミンとは?】
ドーパミンとは、アスリートが厳しい訓練に耐えて優勝を目指している時などに分泌される「快楽」を司るホルモンです。
がんばった結果、目的や欲求を達成できるとより大きな「多幸感」を得られます。
また、「ドーパミン」には強い覚醒作用があります。
この「ドーパミン」を出すことによって、生き生きと目標や欲求にむかってがんばることを楽しみつつ、眠くない状態を作り出すことが可能なのです。
ドーパミンを増加させる方法
ドーパミンの分泌によって楽しく眠気解消ができるなら、ぜひ増加させたいですね。
ショートスリーパーになるには、この「ドーパミン」増幅が欠かせません。では、どうやったら増やせるのでしょうか?
小さな課題や目標を設定して達成する
ドーパミンを増やす一番の方法は、目標に向かってがんばることです。目標が達成されるとさらにドーパミンが分泌されて「快感」を得ることができます。
難しい目標のほうがより大量にドーパミンが出ますが、まずは日常的に小さな欲求や目標を達成していくのがおすすめです。
・メールの返信を1分以内で書き上げる
・通勤電車で手すりにつかまらずにバランスをとる
・早起きして築地に寿司を食べに行く
目標はなんでも構いません。別にストイックな目標ではなく、欲望を満たすような目標でもOKです。ただ、少しだけ挑戦的な目標を設定すると効果的です。
好きな趣味や作業に没頭する
好きなことに熱中している時は、自然と目標に向かっている時でもあります。
・好きなゲームをクリアしようする
・キレイになるための服をショッピングする
・遊びや旅行の企画を考える
「好きなことに没頭して夜更かししてしまった!」とかありませんか?熱中するとドーパミンが出て、覚醒するのです。
美味しい料理の匂いを嗅いだり、好きな子のことを考えることでも「食べたい」「愛されたい」などの欲求が出て、ドーパミンが分泌して目覚めます。
アミノ酸チロシンを摂取する
ドーパミンの原料は、「チロシン」というアミノ酸です。
肉類、魚類、アーモンド、ヨーグルト、チョコレート、コーヒー、緑色野菜、りんご、バナナ、アボカドなどに多く含まれています。
これらを食べただけで効果があるわけではないですが、不足しないようにしたほうがよいでしょう。
【短時間睡眠のためには少食がいい?】
一般的には、短時間睡眠者になるには、少食がいいと言われています。内臓をムダに疲れさせないためです。
しかし今回、ショートスリーパーのインタビューや有名人などの記録などを調査したところ、少食の人もいればグルメな大食漢もいました。
食欲はドーパミンを高める欲求の一つです。まだ研究が必要ですが、「少食が必須」とは言いきれないのは確かです。
ショートスリーパーになる方法!短時間睡眠で疲れをとるには?
目標を定めたり趣味に没頭していれば、ドーパミン作用で眠くなりにくいことがわかりました。
しかし、覚醒し続けていたら身体がもちません。短時間でも必要十分な睡眠を取るのが重要です。
短時間睡眠者と眠りの深さ
ショートスリーパーに共通するのは、睡眠の深さです。
短い睡眠時間でも、レム睡眠(身体だけが休んでいる浅い眠り)が少なく、ノンレム睡眠(脳も身体も休んでいる深い睡眠)の割合が多いのが特徴です。
では、どうしたらノンレム睡眠の時間を増やして、深くて良質な睡眠をとることができるのでしょうか?
速攻で深い眠りに入る方法
武井壮は、猛烈に疲れてから眠ることで、1日45分の睡眠でも8時間睡眠と同等の回復力を得ているそうです。
「疲れているのに短時間睡眠では起きられない!」と思うかもしれませんが、限界が来てから寝るからこそ、深い眠りを得られるのです。
他のショートスリーパーたちも、夜になったから眠るというより、強い眠気がきてからやっと眠る人が多いです。
現代の一般人が実践するならば、夜は限界まで起きて、朝は決まった時間に起きるというのがおすすめです。
短時間睡眠でも朝すっきり起きて、昼間の眠気を防止するには、上述のドーパミンが効果的です。
不足分を補うパワーナップ
近年では、グーグル、アップル、NASAなどの最先端企業でも短時間仮眠「パワーナップ」が、午後の仕事効率UPに効果があるとして推奨されています。
レオナルド・ダ・ビンチは、15分×6回(計90分)の分割睡眠を取っていたと言われています。
ナポレオン、エジソン、武井壮、また当サイトでインタビューした2名のショートスリーパーも、15分程度の仮眠を重視していました。
ショートスリーパーをめざして夜の睡眠が不足する場合、この「パワーナップ」を積極的に活用するのがおすすめです。
「パワーナップ」はただ単に昼寝をすればいいというものではなく、やり方にルールがあります。
【パワーナップのルール】
・15~20分以内で起きる(必須)
・昼の12~15時の間に行う(推奨)
・コーヒーや紅茶などのカフェインをとってから寝る(推奨)
特に大事なのは15~20分程度で起きるということです。1時間も2時間も眠ってしまうと、深い眠りに入りすぎて逆にダルくなってしまいます。
ショートスリーパーになる方法まとめ
当サイトで、検証したショートスリーパーになる方法をまとめると、以下の2点になります。
①ドーパミンを高める
小さな目標や欲求を達成したり、何かに熱中してドーパミンの分泌を高めることで、強い覚醒が起きて眠くならない。
②限界が来てから眠る
夜は限界まで眠くなってから寝て、朝は定時に起きる。不足分は15分程度の仮眠「パワーナップ」で補う。
一般的には、短時間睡眠者になるには以下の方法が言われています。
・少食にする
・規則正しい生活
・適度な運動
・睡眠前にはブルーライトを見ない
・寝具にこだわる
・起きたら太陽を浴びる
ただ、今回調査したショートスリーパーにはさほど当てはまっていませんでした。
睡眠時間を縮めるための工夫をするよりも、まずは、起きている時間の眠気や集中力の低下をなくすことが、ショートスリーパーへ近づく第一歩です。