年末調整の「保険料控除申告書」は、生命保険料などを控除してくれる書類です。
今回の記事では、年末調整の超絶初心者でもわかる!「平成29年分 給与所得者の保険料控除申告書」の書き方と記入例をお届けします!
「お名前」欄から各種「保険料の計算」まで順番に記入していきましょう!
年末調整の保険料控除申告書の書き方【全員記入】
今回の記事では「平成29年分 給与所得者の保険料控除申告書」の記入を簡単サポートいたします。
>>「平成29年分 給与所得者の扶養控除等異動申告書」の書き方はこちら
>>「平成30年分 給与所得者の扶養控除等異動申告書」の書き方はこちら
「平成29年分給与所得者の保険料控除申告書」の氏名住所欄
まず、「平成29年分給与所得者の保険料控除申告書」を机の上に広げて、黒いボールペンを握って、上から順番に記入して行きましょう。
右側の赤枠内が全員記入する欄です。保険に加入していない方も全員記入してください。左側は会社記入欄なので記入不要です。
①あなたの氏名(フリガナ)
自分のお名前とフリガナを書きます。フリガナの記入を忘れずに!
②あなたの住所又は居所
自分の住所を記入します。
③印鑑を押す
自分の印鑑を押します。100均などの認印でOKですが、できればシャチハタ以外がよいでしょう。(職場によってはシャチハタNGのことがあります)
ここまで書けたら、保険料を支払っていない方は終了です!おつかれさまでした!
「保険料控除申告書」は提出しなくてもよい?
「保険料控除申告書」は、1年間に支払った「保険料」を控除してもらうための用紙です。そのため、何も支払がなかった方は本来は提出する必要がありません。
ただし、会社によっては「何もない」ことを確認するため、氏名・住所だけ記入して提出してもらうこともあります。
自分や家族の保険料を支払っている方は、次へ進みましょう。
年末調整の保険料控除申告書の記入例【生命保険料】
生命保険料控除証明書のハガキ準備(紛失・再発行)
それでは、保険会社から届いている2017年「生命保険料控除証明書」というハガキ等を手元に準備してください。
え、ない!?
ハガキ(封書の場合もアリ)が届いてない場合は、保険会社にすぐに連絡しましょう!
届いたのに失くしてしまった場合も、保険会社にすぐに再発行を依頼しましょう!
ハガキが手元に届いたら、丁寧に開封します。切り離すと無効になることもあるので注意です!切り離してしまった場合は・・・私が経理の時は「セロテープOK」にしていましたが、会社によっては「再発行」ということも。
一般の生命保険料・介護医療保険料・個人年金保険料
ハガキがそろったら、まずは一般の生命保険料・介護医療保険料・個人年金保険料のどれなのか?を、ハガキの右上か金額欄で確認します。
画像は「一般」だけですが、1枚のハガキに「一般(一般の生命保険料)」「介護(介護医療保険料)」「年金(個人年金保険料)」の2種類以上が書かれている場合もあります。その場合は、「一般」「介護」「年金」の欄にそれぞれ記入します。
「平成29年分 給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書」の左側の「生命保険料控除」欄に記入していきます。
生命保険料控除欄の書き方記入例
書く欄を把握できたら、ハガキの①~⑧を「保険料控除申告書」用紙の①~⑧へ転記していきます。
↓
ハガキ画像は「アフラック」の「一般」ですが、他社でも、「介護」や「年金」でも、書き方はほぼ同じです。
①保険会社等の名称
「アフラック」「明治安田生命」「日本生命」などの保険会社名を記入します。「アメリカンファミリー生命保険会社」→「アフラック」のように略称で大丈夫です。
②保険等の種類
「医療」「養老」「ガン保険」「介護」「○○年金」など、ハガキの「②保険種類」を転記します。「みらいのガン保険」→「ガン保険」などと省略可能です。
③保険期間又は年金支払期間
「終身」「10年」「1年」など、ハガキの「③保険期間」を書き写します。
④保険等の契約者の氏名
ハガキ「④契約者」にある名前を書き写します。ハガキに記載されてない場合は、保険を契約している人を記入します。自分の名前のことが多いです。
⑤保険金等の受取人 氏名
ハガキ「⑤被保険者」にある名前を書き写します。ハガキに記載されてない場合は、保険金を受け取る人を記入します。自分の名前か、配偶者の名前のことが多いです。
※「年金」欄については、被保険者氏名の下に年金の「支払開始日」も記入します。かなり狭いですが、小さく書いてください。
⑥保険金等の受取人 あなたとの続柄
「⑤被保険者」があなたなら「本人」、配偶者なら「妻」「夫」、両親なら「父」「母」などと記入します。
⑦新・旧の区分
ハガキ「⑦適用制度」に、「新制度」と書かれていたら「新」に○、「旧制度」と書かれていたら「旧」に○をします。保険会社によっては、欄外に書かれていることもあります。
⑧あなたが本年中に支払った保険料等の金額
ハガキ「⑧申告額」を記入します。間違えて「証明額」を書かないように要注意です!必ず「申告額」のほうを記入してください。
保険がたくさんある場合は、金額が大きいものから書いていきます。
旧制度分は10万円、新制度分は8万円までしか控除されませんので、それ以上は書いてもムダです。
年末調整の保険料控除申告書の書き方見本【生命保険控除計算方法】
ハガキから書き写し終わったら、生命保険控除額の計算をします。
生命保険料控除の新制度・旧制度
まず、「一般」「介護」「年金」それぞれの欄に記入した保険料を「新制度・旧制度」でわけて記入します。
A新制度(一般)
「一般の生命保険料」のうち、「新」に〇をした保険料の合計額を記入します。
B旧制度(一般)
「一般の生命保険料」のうち、「旧」に〇をした保険料の合計額を記入します。
C介護
「介護医療保険料」の合計額を記入します。介護保険には「新・旧」の区別はありません。
D新制度(年金)
「個人年金保険料」のうち、「新」に〇をした保険料の合計額を記入します。
E旧制度(年金)
「個人年金保険料」のうち、「旧」に〇をした保険料の合計額を記入します。
生命保険料控除の計算式Ⅰ・計算式Ⅱ
次に、計算式Ⅰ・計算式Ⅱに当てはめて計算をしていきます。
こちらが、計算式Ⅰ・計算式Ⅱです。
計算式Ⅰは、一般の生命保険料「A新制度」、介護医療保険料「C介護」、個人年金保険料「D新制度」用です。
計算式Ⅱは、一般の生命保険料「B旧制度」、個人年金保険料「E旧制度」用です。
※1円未満の端数が出た場合は、切上げて大丈夫です。(例:37,530.5円→37,351円)
A新制度(一般)
計算式Ⅰに当てはめて計算します。
B旧制度(一般)
計算式Ⅱに当てはめて計算します。
→AとBの合計額を③に記入します。※合計額が40,000円以上の場合は、一律40,000円で記入します。
C介護
計算式Ⅰに当てはめて計算します。
D新制度(年金)
計算式Ⅰに当てはめて計算します。
E旧制度(年金)
計算式Ⅱに当てはめて計算します。
→DとEの合計額を⑥に記入します。※合計額が40,000円以上の場合は、一律40,000円で記入します。
大きいほうの金額を記載
さらに、「旧制度」と「新制度+旧制度」の大きいほうの金額を選んで、書き写します。
一般の生命保険料
②欄と③欄を比べて、大きいほうの金額を書き写します。
個人年金保険料
⑤欄と⑥欄を比べて、大きいほうの金額を書き写します。
一般の生命保険料・介護医療保険料・個人年金保険料を合計
最後に、(イ)一般の生命保険料、(ロ)介護医療保険料、(ハ)個人年金保険料の合計額を計算して、下に書きます。
合計額が、120000円を超えた場合は、一律120000円を記入します。
保険料控除の書き方まとめ
以上で、「平成29年分 給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申請書」の「生命保険料控除」欄の記入はすべて終了です。おつかれさまでした!
「生命保険料控除」のみの方は、「生命保険料控除証明書」のハガキと合わせて、会社の経理係へ提出してください。
地震保険、社会保険、配偶者特別控除などもある方は、次の記事へ進みましょう!
>>「地震保険・社会保険・小規模企業」欄の書き方こちら
>>「配偶者特別控除申告書」欄の書き方はこちら