せっかく音楽ストリーミングサービスに入るなら、推しアーティストへの還元率の高いサービスに入りたい!
特に、推しの曲だけを何百回、何千回、何万回とエンドレスリピートしまくるオタクの場合、たとえ1再生1円でも、推しの手元に入る金額が年間何万円も変わってくるかもしれません。
今回は、推しミュージシャンへ少しでも還元できる1再生あたりのアーティスト収益の高い音楽ストリーミングサービスを徹底調査してみました!
音楽サブスクサービスのアーティストへの還元率
実は、各音楽サブスプリプションサービスは「1曲再生あたりいくらアーティストに支払っているか?」というロイヤルティをほとんど公表していません。
アーティストやレーベルによって、また同じアーティストでもその月によっても、1曲再生あたりの値段は変動しているため、はっきり何円という言い切ることはできません。
ただ、ストリーミング収益を公表してくれているアーティストの方々がいらっしゃいますので、こちらを参考にランキング表にしてみました。
MusMusさんのストリーミング収益ランキング
まずは、2021年10月に1再生あたりのストリーミング収益を公表してくれているMusMusさんの場合の1再生あたりの収益ランキングはこちらです。
順位 | サービス名 | 再生単価(円) |
---|---|---|
1位 | TOWER RECORDS MUSIC powered by レコチョク | 3.92 |
2位 | Rakuten Music | 1.87 |
3位 | うたパス | 1.59 |
4位 | dヒッツ powered by レコチョク | 1.24 |
5位 | Amazon Music Unlimited | 0.87 |
6位 | AWA | 0.82 |
7位 | Apple Music | 0.81 |
8位 | LINE MUSIC | 0.67 |
9位 | Deezer | 0.40 |
10位 | Amazon Prime Music | 0.38 |
11位 | Spotify | 0.27 |
12位 | Amazon Music Free | 0.14 |
13位 | iTunes Store | 0.10 |
参照:MusMusブログ
1位のTOWER RECORDS MUSICの再生単価3.92円は驚きの高さです!
ただ、タワレコミュージックは、1アカウントとごに還元される回数に上限があるという情報もあります。ループ再生をしまくる場合、上限を超えるとアーティストの収益にならない場合が考えられます。
楽天ミュージックも1.87円とかなり高く2位にランクインしています。楽天ポイントをためている場合は、ポイントもたまってお得なサービスです。
個人的には、なんとなくAmazon Musicはストリーム単価が安く、Apple Musicは高いというイメージがあったのですが、Amazon Music Unlimitedのほうが高くてびっくりです。
再生単価が安いのは、Amazon Music FreeやAmazon Prime Musicなどで、Amazon Music Unlimitedは1回再生0.87円でApple Musicの0.81円より高いんですね。
やはり1000円前後の月額使用料を払って利用するサービスのほうが、全体的にアーティストへ収益も高くなっています。
西脇励 / Rei Nishiwakiさんのストリーミング収益
つぎに2019年に公表してくれている西脇励 / Rei Nishiwakiさんの1再生あたりの値段ランキングをみていきましょう。
順位 | サービス名 | 再生単価(円) |
---|---|---|
1位 | dヒッツ powered by レコチョク | 4.25 |
2位 | Apple Music | 1.06 |
3位 | Amazon Music Unlimited | 1.04 |
4位 | AWA | 0.90 |
5位 | LINE MUSIC | 0.74 |
6位 | YouTube Music | 0.72 |
7位 | Google Play Music | 0.64 |
8位 | Amazon Prime Music | 0.39 |
9位 | Spotify | 0.27 |
1位のdヒッツ powered by レコチョクがなんと1回再生あたり4.25円と驚異の価格です。
日本で人気のサブスクであるAppleとAmazonを比較すると、musmusさんの場合も、西脇励さんの場合もAmazon Music UnlimitedとApple Musicは同等程度のストリーム収益になっています。
各音楽ストリーミングサービスの最新再生単価
お二人の日本人ミュージシャンの方の収益を紹介させていただきましたが、もっと最新の再生単価が気になりますよね。
英語検索したところ比較的新しいストリーム単価を載せているサイトがありましたので、そちらを参考にランキングしてみました。
2023年音楽サブスクの再生収益ランキング
2023年に「HEADPHONESTY」という英語の音楽サイトに書かれた、アーティストへ支払われている1回再生あたりの料金です。
ドル表記でしたので、参考までに1ドル=130円で計算した円表記を載せておきます。
順位 | サービス名 | 再生単価$ | 円換算 |
---|---|---|---|
1位 | TIDAL | 0.013 | 1.69 |
2位 | Apple Music | 0.01 | 1.30 |
3位 | YouTube Music | 0.008 | 1.04 |
4位 | deezer | 0.0064 | 0.83 |
5位 | Amazon Music | 0.004 | 0.52 |
6位 | Spotify | 0.0033 | 0.43 |
7位 | Pandora | 0.0013 | 0.17 |
参照:HEADPHONESTY
HEADPHONESTYには、音楽ストリーミングサービスがどのようにアーティストに収益を支払っているか?などの料金計算の方法なども詳しく書かれています。
ミュージシャンへの還元率なども、きちんと情報源を記載しているので信頼できるランキングといえます。
ただ、海外の情報ですので、1位のTIDALに入りたくても、2023年4月時点ではまだ日本ではサービス展開していないのが残念なところです。
各音楽サブスクリプション公式の1再生あたり設定価格
冒頭でも申し上げたように、各音楽ストリーミングサービスは、1曲再生されるごとにアーティストに何円支払っているか? というロイヤルティをほとんど公表していません。
個人的には、月額使用料の横に再生単価を書いておいて欲しいくらいですが、再生回数、アーティストの知名度、所属レーベル、各国の税額、為替相場など、さまざまな理由で再生単価は変動していますので、はっきり何円と記載するのはむずかしいのが現実です。
ただ、再生単価の平均値やおおよその値段を公表している音楽サブスクもありますので、参考にあげておきます。
Apple musicの再生単価
アップルミュージックは2021年6月に「1ストリームあたり平均支払額は0.01ドル」と公言しています。
あくまで平均支払額ですので、アーティストや時と場合により変動します。
参考(英語サイト):Apple music
Amazon musicの再生単価
アマゾンミュージックはTimes Internationalを通して、2020年8月に「1ストリームあたり0.00402ドル支払っている」と公表しています。
参考(英語サイト):Times International
また、低価格のアマゾンミュージックプライムのユーザーの再生単価においては「1ストリームあたり0.00139ドル」と言われています。
ただ、上述のアーティスト本人公表額を検証した限りでは、0.008~0.01ドルと公表より高い再生単価の報告が多くみられます。
Spotifyの再生単価
スポティファイは2020年のBusiness Insiderのレポートで「1ストリームあたりアーティストに0.0033ドル支払っている」と報告されています。
あまりに低いと騒動になったため改善運動が勃発しました。徐々にアーティストへの還元率があがることを期待します。
参考(英語サイト):Business Insider
Youtube musicの再生単価
ユーチューブミュージックはHYPEBOTサイトにて「1ストリームあたり0.008ドル支払っている」と報告されています。
こちらはあくまで有料のサブスプリプションサービスであるYoutube Musicの場合です。
無料のYoutube動画の場合は「1ストリームあたり0.00164ドル」、収益化された動画の場合は「1ストリームあたり0.00087ドル」とかなり低価格の設定になっています。
参考(英語サイト):HYPEBOT
各音楽サブスクの再生単価まとめ
各音楽ストリーミングサービスの再生単価を、アーティスト本人や、公式サービスによる公表をもとにみてきました。
エンドレス再生にどこまで対応しているかは不明とはいえ、レコチョク系の再生単価は3円超えもあり非常に高いですね。また、情報が少ないとはいえ楽天ミュージックも1.87円と高めです。
日本で最王手といえるApple musicとAmazon musicは0.8円前後でそこまで変わらなそうです。
また当然といえば当然ですが、月額1000円前後を支払う有料サブスクは再生単価が高めに設定されていることがわかりました。
推しアーティストに少しでも多く還元できるように、ぜひ参考にしてみてください!