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目黒のさんま祭りの落語の動画とあらすじ!話のオチの意味は?

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目黒のさんま落語

美味しいサンマが無料で食べられる「目黒のさんま祭り」。

お祭りの由来となった「さんまは目黒に限る」とは、どういう意味なのでしょうか?

今回の記事では、落語「目黒のさんま」の動画とあらすじ、噺のオチの意味などをお届けします!

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目黒のさんま祭りの落語の動画とあらすじ!

三代目三遊亭金馬の「目黒のさんま」のyoutube動画

江戸落語「目黒のさんま」で有名な噺家「三代目三遊亭金馬」さんです。

画像は停止画ですが、映画を見ているように情景が目に浮かびます。

動画の9分くらいから「目黒のさんま」の噺の本題になります。

十代目金原亭馬生「目黒のさんま」のyoutube動画

落語は停止画がやたら多いですが、こちらはちゃんと動いている動画です。

「十代目金原亭馬生」さんのじっくり聞かせる落語で、わかりやすいです。

世間知らずのお殿様が微笑ましく語られています。

古典落語「目黒のさんま」のあらすじ

「目黒のさんま」のあらすじは、噺家により様々ですが、ここでは「目黒さんま祭り公式ページ」掲載のあらすじをご紹介します。

≪落語「目黒のさんま」あらすじ≫

ある大名(松平出羽守)が馬の早駆けに目黒へ行った時のこと、空腹になり百姓家で焼き立てのサンマをわけてもらった。

屋敷に戻ったが脂が乗ったサンマの味が忘れられない。しかし、屋敷の御膳にサンマが出る訳もなし。

そこで親戚へ食事のお呼ばれをしたので、ここぞとばかりにサンマを注文。

しかし、親戚の家来たちが体を気遣いサンマの脂を蒸して抜いてしまった。ひと口食べたがおいしくも何ともない。

「このサンマはいずれより取り寄せた?」
「日本橋魚河岸にてございます」
「それはいかん。サンマは目黒に限る!」

出典:目黒さんま祭り公式ホームページ

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目黒のさんまの話のオチの意味と時代背景!

あらすじを読んだだけだと、「さんまは目黒に限る」というオチの意味がいまいちピンと来ない方もいるのではないでしょうか?

え、ピンと来ましたか?

さすが殿!「さんまは目が黒いものが美味しい=目黒のさんまに限る」という意味ではないですよ?大丈夫ですか?

なぜ「屋敷の御膳にサンマは出る訳」がない?

サンマは今でこそ秋の味覚として大人気の魚ですが、江戸時代中期までは、庶民でも食べない下賤な魚でした。

庶民の間でも、長らく秋刀魚は食べ物でさえなく、行灯用の魚油として利用されていました。高級な菜種油などと違って、臭くて真っ黒な煙が出る安物の「魚油」です。当然、殿様の食卓に出すわけはありませんね。

江戸時代中期になってサンマを食用として売り出す魚屋が現れ、ようやく「庶民の味」として認められるようになってきました。

とはいえ、まだまだ武士に食べられることはなかった下賤な魚を殿様に食べさせるとは、農家や家来としてはかなり勇気がいる行為だったことでしょう。

なぜ「サンマの脂を蒸して抜いてしまった」?

江戸時代の魚介類の格付けでは、人気ナンバーワンはやはり「タイ」。2番手が「コイ」でした。その他「アユ」や「タラ」など白身系が好まれたようです。

逆に現代の高級魚である「マグロ」「サバ」「ブリ」などは流通の問題もありますが、脂っこいとして好まれませんでした。

そのため、親戚の家来たちは「魚油」として利用できるほど脂がのっている「サンマ」をできるだけ「タイ」や「コイ」に似せようと、がんばって油を抜いてカサカサにしてしまったのですね。

「さんまは目黒に限る」のオチの意味とは?

当時の「目黒」は、風光明媚で狩場にもなっているいわゆる山奥でした。目黒川があるとは言え海にはほど遠く、サンマの名産地であるはずがありません。

対して「日本橋魚河岸」とは、房州・上総・下総・相州・遠州・豆州などから次々と魚介類を載せた舟が到着する、江戸繁栄の象徴のような巨大魚河岸でした。

世間知らずな殿様は、すっかり「山奥の目黒」が「日本橋魚河岸」に勝る魚河岸だと思ってしまい、「サンマは目黒に限る」と言い放ってしまった・・・という微笑ましいオチです。

見た目重視で格式ばった殿様料理より、庶民の炭火焼きサンマのほうが美味しいという、川柳的な意味も感じられます。

さんまは目黒に限るを無料寄席で見るには?

せっかくなら、「さんまは目黒に限る」を生で見てみたいですね。無料で見れるお祭りが2つありますのでご紹介します。

2016年9月4日(日)「目黒のさんま祭り」で見る

品川区の「目黒さんま祭り」では、無料の炭火焼サンマ配布だけでなく、無料の落語寄席もやっています。

>>2016年「目黒さんま祭り」の無料寄席の詳細や混雑状況はこちら

2016年9月18日(日)「目黒区民まつり(目黒SUNまつり)」で見る

目黒区の「目黒区民まつり(目黒SUNまつり)」でも、無料の炭火焼き秋刀魚が配布され、無料の落語「目黒のさんま」を見ることができます。

「目黒区民まつり(目黒SUNまつり)」のメイン会場は「田道広場公園」ですが、サブ会場の「目黒区民センター」のほうで落語「目黒のさんま」や和太鼓、日本舞踊などの舞台がやっています。

>>2016年「目黒区民まつり」無料寄席の詳細はこちら

まとめ

目黒駅の両側で炭火焼きサンマが振る舞われる2つのお祭り「目黒のさんま祭り」と「目黒区民まつり(目黒SUNまつり)」。

日本古来の落語のストーリーが由来なんて、江戸っ子魂あふれる粋なお祭りですね。

高級料亭もよいですが、庶民の味が一番!やっぱりさんまは目黒に限る!!

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